【これは一体】ガストで始まった1,990円のフレンチコースを堪能してきた
- 2024.11.24
- グルメ

こんにちは、けんさむです。
ファミレスのガストが11/21から始めたフレンチコースが話題です。
お値段1,990円(税込)で、東京・白金台にレストランを構える有名シェフのコース料理が楽しめるんです。ガストでですよ?
しかしながら、賛否両論、どちらかというと「否」の意見が多い印象で、
自動配膳ロボットや非接触型の接客で店舗の自動化やちょい飲み需要を取り込んでいこうとする今のガストの戦略に逆行するんじゃないかと、
そんなもんはウケるわけがない、ガストの迷走だ!と
色んな人が色々言ってるわけなんですが、
とりあえず自分の舌で確かめてみるしかないだろうと
近くのガストまでやってきました
それではガストが送り出すフレンチコースを堪能していきましょー!最後に僕なりの考察も交えてみたいと思います。
通常はロボット配膳ですがフレンチコースは店員さんが持ってきてくれます
さて、席に着くなり、全てのテーブルにフレンチのメニューが立ててあることに気が付きます。
これはガストも本気なんだなと、僕も少し襟を正して臨みたいと思います。(キャップ被ってる時点でアウトだろ)
東京・白金台に店舗を構えるレストラン・ラリュームの進藤シェフ監修のコース内容がこちら。
3種の前菜、スープ、メイン、デザートと内容はまさにフレンチのコース。
東京だったら4,000円〜5,000円するんだぞっていうコースをガストなら半額の1,990円(税込)で食べれるという触れ込みです。
その他、「お子様幸せフレンチプレート(990円税込)」も用意されているので、お子様連れやファミリー層もターゲットに入れていることが分かります。
そしてガストのお家芸とも言えるロボット配膳はこのフレンチコースに限っては封印されていて、
スタッフさんが前菜からデザートまでタイミングを見計らって席まで持ってきてくれます。
まずは前菜3種と「カリフラワースープ」がやってきました。
前菜に関してはお皿とのミスマッチ感が凄いですが、
とりあえずなんかシュー生地だったので手でいっちゃいます
こちらは「帆立のバターソテー」と「アンディーブの柚子ビネグレット和え」
美味しいんだけどもやっぱりお皿って大事なんだなって
前菜の感想はそんなところになります
カリフラワーのスープは香りがとっても良くて、運ばれた瞬間からカリフラワーの優しい香りに包まれます。
これも非常に口当たり滑らかで美味しい
1,200店舗以上あるガストでこのクオリティを実現するというのは実は相当に凄いことなんじゃないでしょうか。
そしてメインのハンバーグがやってきました
お皿の下からチラ見してくるVポイントの案内がシュールで良いです。
ハンバーグはビーフ100%で、ソースには赤ワインやトリュフが使われています。
上にはごぼうのチップスが乗っていて、
一際目を引く紫色の何かは「卵の赤ワインマリネ」
しかも半熟で割ったら中からとろ~んという
割った時の色のコントラストがとても美しく、きっとシェフのこだわりポイントなんだと思いますが、
いかんせんここにはシェフは居ないので直接話を伺うことはできません
ハンバーグもギュッとお肉の美味しさが詰まった味わいで、
濃厚に溶け出す黄身の甘みと、赤ワインのソースが混ざり合ってワインが欲しくなりますねぇ。うまい。
コースにはドリンクはつかないので、グラスワインを別途注文してもいいかもしれません。
あとはデザートに「ブランマンジェプラリネ」がやってきます。
硬めのババロアといった雰囲気で、これは可もなく不可もなくといった印象です。
ちなみにコースはパンorライスを選ぶことができますよ。
ガストの狙いは何かのか?僕なりの考察を述べてみます
さて、賛否両論あるなかで実際に店舗を訪れて体験してみましたが、
ここから先は、
なぜガストはファミレスでフレンチを始めたのか
を考察していきたいと思います。
1,200以上ある店舗で手のかかるフレンチのコースを提供するなんて誰がどう考えても「どうかしてるぜ」案件なわけですが、
始まりは本当に小さな経営陣のノリなんてことはよくある話ですからね。僕が考察したポイントは3つです。
・フレンチコースは一時的な話題作りであり集客ツールに過ぎない
・地方での有名フレンチ需要
・社内に向けた挑戦のメッセージ
このあたりがあるんじゃないかと思うんですねぇ。
まずこのフレンチコースがこれからのガストで幅を利かせていくのかといったら明確にNOです
そもそもフレンチは自分なりのお洒落をして、少しばかりの緊張感を持ってシェフとの会話やお店での高揚感を楽しみにいくというのが一般的です。
しかしガストは決してそういった目的の人ばかりが集まるところではないし、かくいう筆者もジャージで何も考えず気軽に行けるのがファミレスの良さだと思っています。
どんなに美しい料理が運ばれてきても、隣でジャージを着た人がスマホ片手に食事をしていたらそりゃもう「Ummmm…」ってなりますよね。
つまり、あくまでも賛否両論、様々な渦を巻き込みながら話題作りの一環として登場したのがこのコース提供なのではないかというのが僕の考える1つ目のポイントです。
2つ目に考えられるのは「地方」での需要です。
白金台に日々アクセスできる都心に住む人にはこのコースは響きにくいのかもしれませんが、
やはり東京の有名シェフ監修というのは地方ではコンテンツとして非常に強力です。
東京で修行を積んで帰ってきた店主の店が、地元でいきなり流行るという例は枚挙にいとまがないし、
実際にそういうお店は全体的にレベルが高く、お客さんもたくさん入っています。
地方での「有名シェフ監修」はやっぱり強いんです。
3つ目は社内に向けたメッセージ性について考えてみます。
おそらくガスト的にもこのコースが飛ぶように売れるのは想定してないのではないかと思うんです。
ロボット配膳やセルフレジの導入など、非接触型の少数オペレーションによって次世代型の店舗運営を進めるガストですが、
「やろうと思えばフレンチだってなんだってできるんだ」というガストの未来に対する挑戦状と、
それを社内に向けて発信する姿勢がひょっとしたらこのフレンチコースには込められているのかもしれないなぁと僕はハンバーグを食べながら思ったんです。
今後5年10年でやって来るAI時代に向けて、「好奇心」こそが必須スキルといわれる中で、
ファミレス業態も前のめりに進化し続けていくという姿勢を見せ続けるガストの挑戦は本当に素晴らしいことだと思います。
というわけで長くなりましたが、
身近なファミレスの戦略からもたくさんの学びがありました。
誰か一緒にワイン片手に日本の未来について語り合いませんか。
ぜひぜひ気になった方はお近くのガストまで♪
お試しあれ〜♪