【極秘潜入】メゾンカイザーのパンはなぜうまいのか?その秘密に迫る
- 2022.12.29
- お買い物

こんにちは、けんさむです。
今日は極秘のミッションを遂行すべく、開店前のサクラマチ熊本にやってきました。
僕の好奇心が爆発しまして、ついにその裏側に迫ることができそうです。
潜入するのはこちら、
メゾンカイザーです
東京の高輪本店や銀座店をはじめ、全国に29店舗を構える人気店で、
1996年にパリのモンジュ通りにオープンした「ERIC KAYSER」の日本版というのは有名な話ですね。
2019年9月のサクラマチ開業に合わせて熊本ベーカリー界に突如として現れ、本場パリのクロワッサンやハード系の美味しさに僕も虜になりまして、
ちょっとだけ値段は高いけど、やっぱりうまいんですよね〜
なんと今回はメゾンカイザーのキッチン内に入らせてもらえるということで、
どうしてメゾンカイザーのパンは特別で美味しいのかを徹底解剖していきたいと思います。
こんな貴重な機会はめったにありませんね。パン好きの方は必見です。
早朝から始まるメゾンカイザーの仕込みTIME。工房の中を見てみましょう
というわけで、開店前のメゾンカイザー サクラマチ熊本店にやってきました。
サクラマチ熊本店は朝の10時に営業開始なんですが、1番早くに来る職人さんはなんと朝の5時入り。
やっぱりパン屋さんの朝は早いですね〜
僕が入ったAM9時過ぎにはもうパンが3-4割ほど並び始めていました。
それでは早速、中を見ていきたいと思います。
平日の営業にも関わらず、工房には常時4-5名ほどのパン職人さんがいて、
各自の持ち場で慌ただしくパンが作られていきます。
今日の僕のゴールは「メゾンカイザーの美味しさの秘密を激写する」になっていますので、
気合を入れて工房の隅々まで見ていきたいと思います。
まずはやっぱり粉なんじゃないかなぁと見当をつけて、粉エリアを散策することにします。
ご覧いただくと分かるんですが、「メゾンカイザートラディショナル」というブランド名を冠したオリジナルの小麦粉が積み上がっています。
なるほど、メゾンカイザークラスになると小麦粉も特製なわけですねぇ。
この辺りの秘密を探ろうとしましたが、
粉に関しては皆さんなぜか口を閉ざして、詳しい情報を得ることができませんでした。
メゾンカイザーのパンがうまいのは粉じゃないの。私が作っているからよ。と言わんばかりに皆さん自分の持ち場へすぐに戻っていってしまうんです。
メゾンカイザーの堅いディフェンスに「今日は厳しい戦いになりそうだ」と戦いの長期化も覚悟しましたが、
向こうの方に宝の山が見えたんですね。
こ、これは・・・!!
絶対パン・オ・ショコラや
なるほど、こうやって棒状のオ・ショコラを巻いていくわけですね〜
美しいパン・オ・ショコラ。両手で鷲掴みにして食べたいですねぇ
そしてラックには無数のクロワッサン
今か今かと売り場に行くのを待ちわびていますねぇ。
もちろんクロワッサン生地もお店で丁寧に折り込んで作られています。
メゾンカイザー自慢の発酵バターは野球のベースと同じくらいの特大サイズで、
ちょっとでも気を抜くとズ・シャーと滑り込んでしまいそうです。
それをシーターと呼ばれる機械に何度も通して、
何度も何度も丁寧に折り返してクロワッサン生地が作られていきます。
この作業は永遠に眺めていられそうな中毒性があります。
その勢いのまま「焼成(しょうせい)」と呼ばれる焼き場にやってきました。
背の高いオーブンが4段も重なってフル稼働中です。
ここも1人の職人さんが担当していて、次々とパンを焼き上げていきます。
「発酵」を終えて旨味を蓄えた生地たちはオーブンに向かい、
ここでパリッと焼かれていくわけですね。
メゾンカイザーのパンって表面がツルッとしているのが特徴の1つだと僕は思っているんですが、
これはオーブンの中で発生させる大量の蒸気がカギなんです。
ちょっと写真じゃ分かりにくいんですが、プシャーっと蒸気がたっぷり出ています。
こうすることで表面がパリッと張りのあるボデーになるんですね〜
ベーグルってお湯で茹でて作る工程を経てあの独特の艷やかな表面になりますが、
メゾンカイザーのパンがベーグルっぽい表面なのも同じような原理だったんですね。
美味しさのカギは1番最初の工程にあった
ここで焼き場のスタッフさんからついに有力な証言をもらうことに成功しました。
全ての秘密は1番最初の工程にあるぞと
そうです、メゾンカイザーの美味しさの秘訣、
それは生地づくりにあったんですね
(そりゃそうだ)
なるほど、それでこのエリアは工場長が担当しているわけですね。
今出てきているこの液体こそ、
メゾンカイザーの中枢にして心臓部分
エリックカイザーがパリのパン業界にもたらした最大の功績
自家製天然酵母「ルヴァンリキッド」だ
いやぁ、決まりましたねぇ森羅万象全てを飲み込んでしまいそうな必殺技みたいですねルヴァンリキッド。
天然酵母ってパン屋さんでよく聞くけど何?って方も多いと思いますので、簡単に解説しておきますと、
パンを膨らませる働きをするのが「酵母」なんですが、
現代では「イースト」と呼ばれる歴史的発明品を使ってパンを発酵させるのが主流なんですよ。
こっちの方が使いやすくて安定もするんです。
そのイーストと対をなすのが「天然酵母」です。
この天然酵母ってのは面白くて、例えばレーズンやりんごなどの僕たちが普段食べている普通の果物や穀物からパンを膨らませる菌が手に入るんですよ。
自然界のどこにでも酵母菌ってのは存在しているんですね。
この天然酵母には「乳酸菌」などの微生物も含まれていて、これがパンの旨味の元になると言われています。
試しにこのルヴァンリキッドを舐めてみるとどうでしょう・・・
ヨーグルトのようなフルーティな酸味を感じるではありませんか
メゾンカイザーのほとんどの生地にはこの天然酵母が使われています。
天然酵母だけでは発酵の力が弱くて安定しないので、イーストもごく少量使用するそうですが、
これこそがメゾンカイザーの美味しさの主成分だったんですね
天然酵母を使っているパンはやっぱりおいしいんです。
戦いを終えた僕はメゾンカイザーのクロワッサンを手にしていました。
今日もメゾンカイザーにはたくさんのお客さんがおいしいパンを求めて来店しています。
エリックカイザーがもたらしてくれた天然酵母の複雑な旨味こそ、
メゾンカイザーがちょっぴり高級だけど、また食べたくなる理由だったんですね。
みなさんも近所で天然酵母を使っているパン屋さんを見つけてみると楽しいかもしれませんよ。
今回は非常に勉強になりました。またいろんなお店の秘密に迫っていきたいと思います♪
あ、メゾンカイザーのクロワッサンは小麦粉が新しくなったそうなので、最近行ってない方もぜひ行ってみてください♪
それではBon appétit
店名 | メゾンカイザー サクラマチ熊本店 |
ヨミ | メゾンカイザー サクラマチクマモトテン |
住所 | 熊本県熊本市中央区桜町3番10号 SAKURAMACHI熊本1F |
営業時間 | 10:00~20:00 |
定休日 | 無 |
駐車場 | サクラマチくまもとの駐車場をご利用ください |